Information Gap Buster 特定非営利活動法人

【報告】電話リレーサービス・NET119・光警報など 緊急事態のコミュニケーションバリアフリー化の要望の件


2018/12/19に薬師寺みちよ参議院議員に面会し、下記の3点を要望してまいりました。

1. 全国すべての消防本部に対する119番通報⼿段の確保をしてください
2. 119番通報⼿段の告知情報へのアクセシビリティを確保してください
3. 聴覚障害者勤務先での緊急事態通知装置の設置を促してください

1については、先⽇、奥穂⾼岳でろう者が3名遭難し、そのうち1名が死亡する遭難事故が発生し、⽇本財団が実施している「電話リレーサービス」を利⽤して救助の電話連絡があり、2名が助かった結果となりました。この「電話リレーサービス」は、緊急電話は試⾏サービスのため原則として対象外であり、電話リレーサービス事業者の柔軟な対応により、救命につながったという状態を憂慮し、一刻も早い緊急手段の確立を要望いたしました。NET119は後述するように、普及の課題があるため、電話リレーサービスでも緊急電話ができるように検討してほしいとの旨を要望いたしました。

「消防対応については市町村消防の原則に立って地方分権を推進している関係で、通報システムは消防本部ごとの独自運営・裁量で進められている。そのため、NET119を採用するかどうかは地方の消防本部の裁量に委ねられている。また、普通交付税は、NET119のみならず、他の項目も含まれており、どのように使うかも地方の消防本部の裁量に委ねられており、それがネックになっている可能性がある。」と伺い、実現には課題があることが判りました。

2については、1と関連して、NPOインフォメーションギャップバスターが公開情報をベースに独自調査をした結果、全体の2-3割がきこえない・きこえにくい人が119番通報するのに必要な情報がすぐみつからない状態であることが判明しました。また、電話リレーサービス普及啓発事業において、参加者にアンケートを取ったところ、⾳声通話ができない⽅のための緊急通報⼿段(NET119など)があることを知っている⽅は全体の1割にも満たない状態でした。(約1,000名に聞き取り調査を実施) この状況を憂慮し、情報アクセシビリティのより一層の強化を要望いたしました。

1と同様に「消防対応については市町村消防の原則に立って地方分権を推進している関係で、政府側でコントロールは難しい。」とのことでした。

1、2に関して、NPOインフォメーションギャップバスターとしては、NET119のより一層の啓発・普及につとめると共に、電話リレーサービスの公的サービス化に伴い、緊急電話も対応してもらえるように働きかける方向で進めていきたいと考えています。

陳情後、2018/12/21に総務省が早速動いてくださり、下記の通り、WebサイトにてNet119緊急通報システムの導入状況を公表するとともに、各Net119緊急通報システムの導入状況等を公表した旨を周知するとともに、同システムの早期導入に取り組むよう、事務連絡を発出してくださいました。
これにて一歩前進しました。NPOインフォメーションギャップバスターは引き続き啓発に努めてまいります。
▼「Net119緊急通報システムの導入状況等」の公表(総務省)

3については、働いているきこえない・きこえにくい人が自立して避難できるように光警報装置などの設置を職場定着推進ガイドラインに掲載して欲しいと要望いたしました。いざという時に周りの人が一緒にいるとは限らないし、状況が不確定の状況では情報保障もままならず、きこえない・きこえにくい人は、自らの判断で行動を起こすことができるようになっている必要があります。

「厚労省と連携して、対応できるように働きかけます。」との回答をいただきました。

提出した提案書は以下の通りです。
▼ 【薬師寺みちよ議員提出】 緊急事態のコミュニケーションバリアフリー化要望書

NPOインフォメーションギャップバスターは、今後も「コミュニケーションバリア」に関するお困りごとを行政や関係団体と連携して解決してまいります。ご理解・ご支援のほどよろしくお願いいたします。

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