日本テレビ「人生が変わる1分間の深イイ話」での家族の介護をする子どもである「ヤングケアラー」に関する放送のあり方について、9月22日、全国きょうだいの会、ファーストペンギン、NPO法人インフォメーションギャップバスター(IGB)の3団体で意見書を提出しました。

詳細は、【掲載記事】「ヤングケアラー」介護する子どもの権利を考える(オルタナ)をお読みください。

「ヤングケアラー」、介護する子どもの権利を考える

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以下、意見書全文です。

ヤングケアラーについての放送のあり方についての意見書

2021年9月22日

全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会

きょうだいの会ファーストペンギン

NPO法人インフォメーションギャップバスター

 2021年6月28日(月)の日本テレビ「人生が変わる1分間の深イイ話」では、元プロ野球選手ラミレス氏のご家族の「将来(ダウン症の)ケンジを助けてくれる兄弟が欲しい」「ジュリにしかできないことってなに?」「ケンジを助けることさ!」「使命を持って生まれてきた」「スーパーベイビーキッズジュリくん参上」「ラミちゃんの一言で生まれたスーパーボーイジュリ君が今のラミちゃん一家を支えている。」等のエピソードが放送されました。

(「 」内のセリフは番組HP https://www.ntv.co.jp/fukaii/articles/346nmylt6mwh2iic9yx.html より引用)

現在、厚生労働省・文部科学省等では、社会的課題として「ヤングケアラー」に対する取り組みが始まっています。「障害のある子」も「きょうだい」も、「一人の子ども」としての権利があります。今回のエピソードが、ヤングケアラーについての何らの説明もなく、「全員一致の深イイ話」として放送されることはヤングケアラー支援を妨げる可能性が高いです。

厚生労働省・文部科学省の副大臣を共同議長とするヤングケアラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育の連携プロジェクトチームとりまとめ報告においては、「ヤングケアラーは、家庭内のデリケートな問題であることなどから表面化しにくい構造。」 「『介護力』と見なされ」「支援が必要な子どもがいても、子ども自身や周囲の大人が気付くことができない。」と述べられています。

ヤングケアラー支援プロジェクトチーム(厚労省)https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/young-carer-pt.html

菅首相も2021年3月8日の参議院予算委員会にてヤングケアラーについて「当事者に寄り添った支援につながるように取り組んでいきたい」と語っています。

障害のある子や親への支援が不足しているため、きょうだいが世話(ケア)をすることを、「ありがとう」「助かる」「えらいね」などの言葉によって暗黙の了解にされてしまったり、時には強制される場合もあります。また、自分が障害のある兄や姉のために生まれたことを知り、ショックを受けるきょうだいがいるのも事実です。センシティブな課題であることをご理解ください。

テレビ放送の影響力は大きいです。障害のある子ときょうだいが、「助けられる」「助ける」関係になるのではなく、それぞれが自分の人生をそれぞれの形で生きていける社会環境・支援が必要です。障害や病気のある家族を家族内だけで助け合い、問題解決をすることが当たり前・美談とする描写を避け、ヤングケアラーや家族の負担を減らす方向で考えていただくようお願いいたします。

意見書を提出したことはHP等で公開いたします。ヤングケアラーは大切なテーマであり、今回をきっかけに対話、協働ができればと思います。

最後になりますが、ラミレスご夫妻には親としてのお考えやお気持ちがあり、お子さんたちを含めたご家族を傷つける意図は全くありません。今回の意見書がラミレスご家族への批判として切り取られてしまうことを危惧しておりますので、そのような編集、報道等はお控えくださいますようお願い申し上げます。

 

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