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Information Gap Buster 特定非営利活動法人

【御礼】「聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律案」 成立について


 「聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律案」が本日(2020/6/5)に可決・成立いたしました。

電話リレーサービスとは、きこえない・きこえにくい人ときこえる人を、オペレーターが “手話や文字” と “音声” を通訳することにより、電話で即時双方向につなぐサービスです。電話は「手続き」「問い合わせ」などにより社会にアクセスできるとても大切な公共インフラです。

きこえない・きこえにくい人は、長年の間、電話をスムーズにかけることができないため、この公共インフラを十分に活用することができず、大きな不利益を被っていました。

本日成立した本法案により、(1) 24時間365日電話をかけることができる(2) 緊急通報(110番、119番など)(3) きこえない・きこえにくい人ときこえる人とで双方向のやりとりができる「電話リレーサービス」が2021年度より開始されることとなりました。

本法案の成立に向けて、必要性の明確化や問題提起など、長年の間、制度化の取り組みを積み重ねてこられた皆さま、とりわけ、試行サービスを2013年より続けてこられた日本財団、全日本ろうあ連盟、電話リレーサービス事業者、ご理解・ご支援をいただいた議員や関係者の皆さまに、厚く御礼を申し上げます。

NPOインフォメーションギャップバスターは、2014年度より「電話リレーサービス啓発プロジェクト」を立ち上げ、電話リレーサービスの早期公的サービス化・24時間365日対応を求める旨の署名を集めて、2017年7月12日に総務省に電話リレーサービスの【24時間365日対応/公的サービス化】の要望の署名8,096筆を提出いたしました。その後、講演・シンポジウム・展示会(対象はコールセンター企業など)出展により、聴覚障害を持つ当事者、その関係者(通訳者、家族など)、電話応対を行う民間企業に対して、普及啓発活動をしてまいりました。

今後、総務省のもとで電話リレーサービス基本方針策定において、電話リレーサービスの運用の詳細を規定する形となりますが、オペレーターの質・量の確保、緊急通報のスムーズな対応、双方向通信、国民や架電先の企業への周知徹底など、様々な課題が山積みとなっています。

NPOインフォメーションギャップバスターは、引き続き、電話リレーサービスの当事者視点に立ち、円滑な運用と利便性の確保ができるように、当事者団体として提言し、日本財団の電話リレーサービス試行プロジェクトと公的電話リレーサービスの間に空白期間を生じさせないように、働きかけていく所以です。

電話のバリアをなくし、きこえない・きこえにくい人・きこえる人、すべての人が自由にコミュニケーションできる豊かな共生社会を目指していきたいと考えています。引き続き、ご理解・ご支援のほどよろしくお願いいたします。

この記事のリンク | カテゴリ: お知らせ, パブリックコメント・声明, 新着情報, 電話リレーサービス
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